house T
RhytHm architects
設計
Nov.2024
Photo :tsukuru.
所在地:大阪府
用途 :個人住宅
















「外」を感じる
大阪府高槻市に建つ戸建て住宅である。
敷地は住宅街が密集するエリアに位置し、西側で接道する間口約10m、33坪の整形地である。周囲は隣接建物に囲まれているが、東側には農業用水路が流れていた。この水路によって生まれる抜けのある景色に惹かれ、設計者自身と家族5人が暮らすための2階建て住宅を計画した。
配置計画は、東側の水路に向かってコの字型とし、西側道路から水路への視線を取り込む軸線を基に中庭を設けた。2階南東部の建物ボリュームを抑えることで、室内の採光を最大限に確保している。
本計画のコンセプトは、暮らしの中に「外」を感じられる時間をつくることである。 中庭にはジューンベリー、ブルーベリー、ハクサンボクなどが植えられ、春には実や花を求めて虫や鳥が訪れ、秋には紅葉や落葉が揺れる光景が広がる。日常の中でふとした変化に気づき、日々の新しさを感じられる場になることを目指した。
1階に配置した土間、水回り、LDKは、間仕切りや建具による区画を避け、廊下を設けない平面計画とした。これにより、居住空間の有効面積を最大化するとともに、採光の拡散も図っている。リビングから中庭を眺めつつ、緩やかに連続する2階のスペースには壁面本棚を設置し、東側に面するヌックスペースを本棚の一部として組み込んだ。 2階の空間は、軸線上に吹き抜けを設け、トップライトからの光を1階へと届ける構成とした。吹き抜けによって分かれたフロアは、格子状の渡り廊下で開放的につなげている。2階の各室に面するオープンスペースがこの家での暮らしの中で「外」に出掛けるような感覚になるよう意図している。
ファサードは西面の開口を設けず、建物高さを抑えることで圧迫感を軽減した。2階の階高を2,200mmとし、勾配天井を採用。屋根まわりの軸組は、平面計画を尊重し、内部空間を横断する梁を設けない設計としている。
外壁には、自然に近い質感を目指して、土色の荒粒吹付塗装を採用した。アプローチに植えた常緑樹は、夕方になると外壁に影を落とし、アシンメトリーにかけた切妻屋根の影と共に、時間とともに変化する陰影を生み出す。
外を感じるこの家で、住まう人それぞれが居心地の良い場所を見つけ、季節や天候に応じて着る服が変わるように、暮らし方も自然に変化していくことを願っている。
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